北海道の桜の名所「松前公園」の「松前さくらまつり」
北国に暮らす人たちは春が待ち遠しく、桜の季節になると皆さん春を感じる桜を楽しみにされているといいます。
北海道にも桜の名所がいくつかありますが、松前町の松前公園は桜の咲く時期になると松前さくらまつりが行われ、多くの人でにぎわうのです。
松前公園の桜は250種という種類があり、1万本という桜が咲き乱れます。
ソメイヨシノから八重桜と、桜の品種によって咲く時期が変化するため、さくらまつりのシーズンは様々な桜を楽しむことができるのです。
例年4月下旬くらいから5中旬くらいには松前さくらまつりが行われ、近隣、また遠方からも多くの人たちが桜を見にきます。
さくらの名所100選にも選出される松前公園のさくらは、約3週間程度見ることが可能です。
松前は桜だけじゃない!観光スポットも点在している町
松前町のシンボル的存在となっている松前城、龍雲院、松前家の菩提寺など、松前町は寺町としても知られています。
城下町として栄えた当時を再現したテーマパーク「松前藩屋敷」も人気です。
松前藩屋敷には、江戸時代の街並みが再現されており、全部で14棟の屋敷があります。
松目の5月は江戸にもないといわれるくらいに繁盛していた当時の華やかさが、屋敷を見てもよく理解できるでしょう。
当時の商家、奉行所、旅籠、海鮮問屋など、にぎやかな街が想像できる建物が並びます。
華々しく行われる松前さくらまつり
松前さくらまつりは例年、武者行列によってはじまり、美しい桜をバックにタイムスリップしたような雰囲気が味わえます。
松前名産の松前漬けや海の幸、海苔、ウニにヤリイカなども売られていますので、お土産に買っていくのもいいでしょう。
桜は時期によって見ごろとなる品種が異なりますので、その桜の品種の違いも楽しみたいです。
早咲きとして知られているのが紅で一重の大山桜、淡紅で一重のソメイヨシノ、紅で八重の南殿があります。
その後、白で八重の雨宿、紅で八重の糸括、薄黄緑で八重の鬱金(うこん)が咲き、最後に遅咲きな淡紅、八重の一葉、濃紅で八重の関山、淡紅で八重の普賢象、という順番です。
それぞれ色が違ったり、花びらの数が違うなど、桜の品種によって個性があります。
松前公園・松前城で石垣の弾痕も見てみよう
松前公園の松前城、この天守閣の石垣には中央に弾痕あるのです。
明治元年に徳川脱走軍が函館を占拠し、新選組の土方歳三など700人が松前に攻め入り、その際、徳川脱走軍の本軍、榎本本軍が500トンといわれる軍艦から打った弾丸と、その翌年に奪還に動いた官軍の春日艦から打った弾丸の痕といわれています。
この弾痕を見るとその戦いがいかに激しいものだったのかわかるでしょう。
今も残るこの大砲の痕は、当時の戦いを忍ばせる歴史的な「痕」です。