エゾシカによる交通事故を防ぐ鹿ソニック

エゾシカによる衝突事故が増加しています!

「エゾシカ」はニホンジカの一種で、夏は茶色に白の斑点模様がありますが、冬はすべて灰色の毛色になります。
以前は、北海道の中でも降雪量の少ない一部の地域にしか生息していませんでした。
しかし、温暖化の影響によって今では北海道全域で見かけられるようになり、それに伴いエゾジカと車の衝突事故が増加しています。

とくに10月から11月は越冬する前に雪の少ない過ごしやすい場所へと移動するエゾジカが多いため、毎年この時期は衝突事故の件数が跳ね上がります。
エゾジカの中には200kgを超えるものもあり、普通の人が想像しているシカよりも一回り大きいのが特徴です。

また、オスのエゾジカは立派なツノが生えているので、強固な武器を装着しているかのようです。
そのため、運転中に衝突すると、エゾジカは何の傷も負わなくても車の方はバンパーが簡単に破損します。
当たり方によっては車が全損することもあり、極めて危険なのです。

車通りの少ない早朝や夜間はエゾジカが道路に出てきやすいので、その時間帯の運転にはとくに注意が必要です。
また、エゾジカは一頭で行動しているとは限らないため、もしも一頭見かけたら周辺にもいることを想定して見通しの悪い道では徐行運転を心がけましょう。

鹿の接近を防ぐ「鹿ソニック」とは?

エゾジカとの衝突事故を防ぐ方法として、今注目されているのが「鹿ソニック」です。
鹿ソニックとは、人間には聞こえない鹿が嫌がる高周波音を電気的に発生させる装置のことです。
電源に接続して車のフロントグリルに装着するだけで、簡単に利用することができます。

これまで運転中に接近する鹿を避けるためには、「鹿避け笛」を車に取り付けていました。
しかし、鹿避け笛は運転中の風を利用して高周波音を発生させる仕組みとなっています。
そのため、時速50~60kmのスピードで運転している時しかうまく高周波音を発生させることができないのが課題でした。

エゾジカがよく現れる曲がりくねった山道や雪が残る細い道ではどうしてもスピードを落として運転することになります。
そのため、鹿避け笛を車に取り付けていても、時速50~60kmのスピードで運転している時以外はあまり効果を期待できなかったのです。
ところが鹿ソニックが開発されたことによって、どんなスピードで運転している時でも高い鹿避け効果を発揮できるようになりました。

なお、鹿避け笛と鹿ソニックを併用するとさらに高い効果を発揮することが実証されています。
併用してもどちらの音も人間には聞こえないため、運転中に気になることはありません。
より確実に鹿の接近を防いで衝突事故をなくせるように、北海道でレンタカーの運転をする際にはぜひ鹿ソニックをお試しください。