北海道の歴史、ポイント
北海道は明治時代に入るまでは「蝦夷地」と呼ばれており、日本の歴史とは全く異なる歴史文化を築いてきました。
13世紀~江戸時代末期までは先住民族であるアイヌ民族が独自の文化圏を築いており、諸外国からの侵略を受けることもなく生活をしてきたのです。
それが明治維新が起こり函館戦争が終わると、蝦夷地は正式に日本政府の統治下に置かれるようになり、名前も「北海道」と変更されることになりました。
本格的な開発が開始されたのは明治7年になってからで、屯田兵制度が設けられたことで本州から移住する人が増加し、そこで新たな文化を形成していくことになります。
現在では北海道の県庁所在地である札幌市は政令指定都市として日本第四位の都市に発展していますが、その道のりは決して平穏なものではありませんでした。
中でも明治時代以降の開拓による「同化政策」により、それまで固有の文化を維持発展させてきたアイヌ民族はその存在自体を消されるようになってしまったのです。
アイヌ民族について
道内の歴史を語るとき、必ず登場するのがアイヌ民族です。
アイヌ民族とは、簡単に言うと北海道の先住民族で、現在も北海道内で生活をしています。
アイヌ民族は北海道内だけでなくもともとは樺太や千島列島、カムチャッカ半島の南部までの範囲で生活をしてきたことがわかっています。
人類学的には「古モンゴロイド」に分類されており、人種としては「アイノロイド」と分類されます。
本州地域に多く見られる民族は「新モンゴロイド」で、人種としては近いものの異なる特徴も見られています。
しかし身体的特徴はさながら、アイヌの特徴となっているのはその独特の文化構成です。
標準的な日本語とは全く違うと言ってもよい独自の言語を持っており、その他文化や芸術品として他の日本の地域にはない特徴をしています。
アイヌの歴史がわかる資料館
北海道の歴史と深い関係にあるアイヌ民族について、詳しく知ることができる施設が道内にはいくつかあります。
おすすめの場所としては「札幌市アイヌ文化交流センター サッポロピリカコタン」です。
こちらの施設は札幌の奥座敷である定山渓温泉への途中にあり、周囲を自然に囲まれた中にひっそりと佇んでいます。
札幌市内からは約1時間程度となっていますが、アクセス環境もよく、札幌観光の途中で立ち寄ることができるおすすめの場所です。